次世代のエネルギーのあり方を語る上でスマートグリッドは無視することが出来ない…いや、今後の主役になると前からそのようなことを聞いていたので震災前から予定に入れておいた展示会へ17日に行ってきました。
さすがに震災後ということもあり、
さらにエネルギーのあり方、そしてコミュニティのあり方さえもスマートグリッドで解決できる!そんな色合いが強く印象に残りました。

IT、さらに発展してICTがエネルギーと人と人とをつなぎコミュニティを形成する。
スマートグリッドによって全てのエネルギーや生活のシステムを束ね管理する…
素晴らしい!
ネットワーク技術により全てを一元管理でき視覚的にも分かりやすく、そして自動でコンピューターが適切な対処の方法を決定してくれる!
…?
それって危険なのではないか?
近代、都市は自然からの脅威から身を守るために人が頭の中で考えたことがカタチとなってできたモノ。そして全てのモノが人間の手によってコントロール可能という考えによって安全を確保してきた…
それは人間を自然から引き離し、関わり方やつきあい方、考え方さえも変えていった…
人間は本来、自然の一部であり、そのつながりの中でしか生きていけないにも関わらず…
今回、スマートグリッド展で提示されていた各企業のスマートシティ、スマートコミュニティと呼ばれる次世代の都市のあり方をみると
あまりにも全てをコントロールしようとする気満々で、恐ろしさを感じる!
今回、東日本大震災を我々は経験し、近年の社会、エネルギーの使い方や供給の仕方、食糧やその流通に関して、とても脆弱なモノの上で、安心だと信じて生活きたんだと思い知らされた。
それは自然から遠ざかった結果、全てをコントロールできるような錯覚に陥った社会ではなかったのか?
スマートグリッドによって全てが管理されコントロールされるのは大変素晴らしいが、それ以上に自然そのものをすべて把握し、コントロールすることは不可能であり、我々は、コントロールする方法とら同時に、自然の理解とつながりを持つことに努めることが大切なのではないだろうか?
自然エネルギーと言いながら、全く自然に目が向いていない…管理する側の方法は分かったが、実際に生活する人間の姿が見えない、そして自然とどのように関わっていくかも…
やはり住民が主体となってこれからのコミュニティが形成されることが望ましく、人々をつなげるモノはスマートグリッドではなく自然なんだと願いたい…