2014年6月25日水曜日

平出油屋さんへ見学に行きました!の巻

「形態は機能に従う」

20世紀初頭の建築家ルイス・サリヴァンの言葉らしい…です。

僕はこの言葉が好きで、何かモノを作る時や見るときのひとつの視点として
意識しています。

それは、
人の行為と場を構成する要素が上手く関係を結んだ時に、
心地よく美しいまるで生態系のような生きもののような
そんな美しいものや空間、風景ができるような気がしているからです。

今回、福島県会津若松で昔ながらの搾油方法で油を生産販売している
平出油屋さんで、そんな空間、生態系、風景に出会えました…


動力はこのモーター一つ。
これがベルトで伝わり伝わり

色々な機械につながっていて、
撹拌したり、種や絞り出した油を運んだり動力となります。
(もうすでにこの時点でこのメカ的な空間がカッコ良すぎて心を奪われております)

工程は大まかに

  1. 乾燥
  2. フルイにかける
  3. ローラーで潰す
  4. 蒸す(熱して油を出やすくする)
  5. 圧搾(搾る)
  6. ろ過
に分けられます。






乾燥には薪を使います。
薪を使う理由として、
火力が弱いので同じ状態で満遍なく熱を入れられるので
全体的に焦げずに乾燥させることができる。
また、毎日状態が違うのでそれを見ながら煎り方を調整する。
煎り方次第で油の状態が決まってしまう…(←職人技なんだろうな…)

次に、フルイとは言っていなかったような気もしますが、
乾燥させた種をフルイにかけて余計なものを取ります。

フルイから柱のようになっていたものとつながり、何とパカッと開いて
それは種を運ぶコンベアが流れており(これもモーターのつながった動力)

そこから傾斜のついた配管によってローラーに運ばれます。
(すみませんローラーの写真撮り忘れました。上部のホッパー部分のみ)

ローラーで潰した種…
このまま搾ってもナカナカ油は出てこないので
今度は、

最初の乾燥に使っていた薪で熱している釜で湧かしているお湯の
蒸気で細かくなった種を熱します。

時間というよりも、この樽イッパイに詰めた種から
湯気が出てきたらオッケーのサインだそうです。


蒸し上がった種を床に広げることで
蒸す為に使った水分は全て飛んでしまうそうです。
(これはポイントで水気がなくなり酸化する原因を抑えられる。)

蒸す為に使った樽のそこには小さな穴が開いていて、
そこから蒸気が伝わり蒸せるようになっている。

次に、蒸した種をいよいよ搾る為の容器に入れて行くのですが、
種を包み込み余計なものが外に出ないようにするためのマットを
容器に敷き込んでから入れます。
そのマットは何で出来ているかというと、
女性の髪の毛だそうです。
(上写真、手で持っているものがマット。つまんでいるのが髪の毛)

そのマットを敷き込んだ容器に床に広げた種を入れる図

入れた種を踏み込んで押し込み、また種を入れる…の繰り返し。
夏場は暑いので、この作業が一番大変…とのこと。
足の裏は実際熱いのでしょうね〜


種を容器に入れ込んだ図。
マットもキレイに織り込んでいよいよ圧搾です。



先ほどの容器を玉絞めの圧搾機にセットして圧搾している様子です。
下から上へ上がって容器の中身が玉のような石に圧縮されて油が出るという仕組み…

圧搾機は、1.3トンの石の入ったドラム缶が脇にあり、
それがポンプによって油圧で押されて上に上がっている状態で、
圧をかける時に、ポンプが解放されそのドラム缶が解放されてその重さで
油圧がかかるという仕組みらしい…です(合ってるかな?)
だから最大で1.3トンの力しかかけることができず、
むしろそれだから余計なものまで入り込まずに油だけを搾り取ることが出来る。
ということです。
その他にあまり高圧力で搾ると、熱が出て酸化の原因となり、
また焦げ臭くなってしまい、
その匂いを取る為に水洗いをしなければならず、
それがまた水が原因で酸化の原因になってしまう…ということで、
この玉絞り圧搾法は量は少ないかもしれないけれど、
品質の良い油を搾るにはとても良い方法なのです。


搾られた油は床の下に流れ…

床下のタンクに溜まり、そこからポンプアップされて(これも最初のモーターの動力)
別棟のろ過室へ運ばれて行きます…

絞り終えた容器の中身は…

マットを取り出し広げると

容器の形をした搾りカスが出てきました!

また、入れている容器のマットの外側は
鉄の細いプレートが並べられていて

マットがくっ付かずに、間から油が出てくるような仕組みになっています。

別棟のろ過室に移動して、
搾った油が床下のタンクからポンプアップされてこちらのタンクに移動してきます。


それをジョウロに入れて
和紙で作った濾過紙を並べたタンクへ
濾過紙に注いで行きます。
和紙の濾過紙は一週間くらい使えるそうで、
古いものから順番に取り替えるとのこと。

和紙といっても特別なものではなく、普通の和紙で、
それを四つ折りにしてノリで止め、
先っぽを糸で縛った手作りのものだそうです。
あぁ〜…この搾油方法ならば、これだけでいいんだ!
というのが率直な感想。

こんな感じで濾過紙が並べられている。

和紙の濾過紙を使うのは菜種の場合のみ
胡麻油は布のろ過を行うためここでは行わない。
(水分を含んでいると和紙だと切れてしまう…ということは胡麻は水分が多い?
または密度が濃いため根詰まりしてしまい重さに耐えられないのだろうか?)

そして美しい油の

完成!

この圧搾法は搾ってすぐに食べられる。


ここでは伝統的な「玉絞り圧搾法」という方法が取られています。
もっと大量に「油」を取ろうとすれば、
エキスペラー式圧搾法というものがあります。
これは原料を連続投入し大量生産が可能ですが、
原料の状態によって細かな微調整が難しことと、
いくらでも圧力がかけられるので、高温になってしまい焦げ臭くなり、
また、油分以外の成分が入り込んでしまうため、
精製が重要になってくる。
しかし、ここまでの話を聞く限りでは、
品質の良い酸化しにくい油をとる為には、
高温と水分を避けなければならない。
搾る際に高温になり、焦げ臭さと余計なものを水に付着させて洗うことで、
どちらも酸化の原因になってしまう。
また、化学的な溶剤を使うのは論外といっていいでしょう。

このように、丁寧に作られた油はとても美しい。

この油を継ぎ足し継ぎ足し使って行けばすべてをとっかえる必要がない
と仰っていました。
古くなった油に、新しい「力」のある油を入れることで、
油は生き返る…

ごま油は抗酸化作用があるので、全体の1割入れると長持ちするそうです。
高価な油ですが、それをやることによって結果的には安上がりになる。
いずれにしても丁寧に作られた品質の良い油で…
というのが大前提となる訳ですが。



平出油屋さんは現在90%以上が福島県外に出荷しているそうです。

もともとは地元に対して生産していたものが、
スーパーマーケットの出現により、価格競争から売り先が減って行ったそうです。
「顔も見たことのない相手に売る」ということに抵抗があったものの、
生き残るために売り先を広げる努力をした結果、
丁寧な仕事と品質の良さを大切にする人たちとつながることができ、
新しい関係性(生態系)が生まれたのではないかと思います。

地産地消は理想ではありますが、
平出さんの作り出した風景はこれから生き残るためののヒントになる。
そう思うのでした。


今回、こうして丁寧に油のことや生産方法を教えて下さった、
平出油屋さん、本当にありがとうございました。

そしてこの見学をコーディネートして下さったキッチンカンナの塙さん、
感謝致します。ありがとうございました。










那須野が原生きものネットワークTV

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時間:16時頃~19時頃まで(予定)

内容(新しいネタを検討中):

トンボのヤゴの観察、生きものの気持ちになるお話の紙芝居等

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