先日、片付けさせて頂きました。
一般的な農法では、こうしたものの茎や枝葉はどうするのか?
よく分かりません。
私たちは、あくまで自然基準で考えて行こう!(←偉そうに…)ということで、
「きっと、微生物に分解されて、分子レベルで同じオクラならば同じパーツを使われるに違いない!」
という仮説のもと、残ったものは細かくして畝間にさらしておくことにしています。
こうすることで、効率よくパーツが使われることはもちろん、
その土もその作物にあった微生物が強化されるイメージです。
だから、連作障害ってものが無い。
むしろそれによって自己循環、自己完結していく…
それが循環農法の究極の姿なんだろうと思います。
3m以上の高さにまで育ったオクラ。
もはや樹木です(笑)

どんだけ根が張っているのだろう?
抜くのに一苦労だなぁ〜なんて思っていたら、
思ったほど大変ではありませんでした…
あ〜なるほど、自身を支える最低限の根を生やすだけで、
あとは微生物との共生によって生きているんだろうなぁ〜と。
根を生やさずとも、微生物が代わりに土の中のネットワークを張り巡らせてくれる。
地上で必要なものはオクラが地中へ贈り、逆にオクラが地中で必要なものを微生物がオクラへ贈る。
まさに贈与経済がここで出来上がっているのです。
たくさん生ってくれてありがとう〜♪
土に還って、また今年もよろしくお願いします〜♪
(こんな感じで畝間に細かくしたものを撒いておき、
分解されるのを待ちます。このくらいの大きいものになってしまうと、
分解するのに一年以上待たなければならないでしょうが…)

オクラで考えてきた循環ですが、
物質循環を考える上で、虫喰いも重要な営みだと思います。
上の写真はキャベツ(汗)ですが、冬の間も防除しないとこんな感じで喰われている?
とにかく、とても食べられる状態じゃ〜ありません。
これじゃ、ダメじゃん!
とお思いでしょう。たしかに今はダメです。
しかし、キャベツが土の中の毒だしをしてくれている…と考えたらどうでしょう?
今の時点ではキャベツにとって、この土は病気になってしまうような環境です。
でも、逆に言えば、この土の不必要なものを出し切ってしまい、先ほどの様に残っている残渣を土に戻してあげれば、キャベツにとって良い環境はドンドン出来て行きます。
一見、この風景、状況は無駄なように思えるかもしれませんが、実は、必要なことなんじゃないかなぁ〜と私は思うのです。
こちらはスギナが枯れたもの…汗。
沢山畑にでてくるのですが、これも虫喰いと同じく物質循環の状態を表しています。
スギナは酸性土壌に生えると良く言われますが、
スギナに含まれるカルシウム、マグネシウムなどのミネラルを多く含まれたものになるとも言われています…
そう!
土の酸性の土壌を中和するために、アルカリ性のカルシウムなどを多く含んだスギナが土に戻るのです!!
このように、あらゆるモノは全てバランスをとろうと循環している。
自然の摂理そのものなんではないかなぁ〜と。そんな単純な原理で動いている。
その原理を様々な局面で利用することで、豊かに愉しく生きて行けるのではないかなぁ〜と思えるのです。
そんな原理を実感し体験できるのが、身近な「田畑」であったり「ビオトープ」ではないかと思い、日々、その舞台を作り、皆様と共有したいと思っております。
そして今日もせっせと山を手入れしチップを作ります。
それを畑に撒き、土の中の微生物にエサをやり、土を豊かにし、その土との共生関係で作られた作物が我々の口に入り、腸の微生物に作用し、身体が作られ代謝し、土に戻り…と
全てがつながっている活動をしている。
そう思えると、なんだかとてもいい気分(笑)